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PIONEER
FAMILY
#03 根本杏里と夫
初夏の木漏れ日が降り注ぐなか、辻が向かったのは出産を控えている根本杏里の自宅。玄関先では、ふっくらとしたお腹に手を添えた根本が辻を出迎えました。その隣から顔を出したのが夫・吉継さん。出産が近づくにつれ不安と期待が入り混じる夫婦と、辻はどんな言葉を交わしたのでしょうか。
VISITOR
訪問者
Shun Tsuji
辻 瞬
取締役社長
PIONEER
開拓者
Anri Nemoto
根本 杏里
商品開発課 課長
買い取られた宝石に付加価値をつける商品開発課に所属。権威ある鑑別資格を持つジュエラーで、現在、出産に向けた準備に入っている。
FAMILY
夫
Yoshitsugu Nemoto
根本 吉継
根本との出会いを通して、宝石の魅力を知る。誕生石のついたジュエリーを身につけるなど、日常的に宝石に触れているようになった。
TALK 01
宝石は女性だけのものじゃない。
妻から教えてもらった価値観。
辻
ええっ!?家の中にBARがあるじゃない!!しかも、ピアノやギターまで!
根本
私と主人の趣味の部屋ですね(笑)。ここだけは防音設計になっているんです。仕事から帰ってきたら、ここでお酒を飲んだりピアノを弾いたりしています。
辻
へぇー!あっ、ご主人!初めまして辻です。
吉継さん
初めまして!お越しいただいてありがとうございます。
辻
いやぁ、めちゃくちゃセンスのいいお家ですね!!お酒の種類もすごい!
吉継さん
夜だったら、ここで乾杯したかったんですけど…。まだそんな時間でもないので、こちらの部屋でコーヒーをどうぞ(笑)。
辻
ハハハ!はい、いただきます!それにしても根本さん、お腹がだいぶふっくらしてきたね。予定日はいつ頃だったっけ?
根本
今年の10月です!
辻
そうかそうか、もうすぐだね〜。
吉継さん
辻さんはおいくつくらいのお子様がいらっしゃるんですか?
辻
8歳と6歳です。両方とも女の子でして。
吉継さん
いいですねぇ、女の子。
辻
男の子なんですか?
吉継さん
はい。元気な子どもであればそれで十分なんですけど、女の子の方がパパとしてカッコいいところが見せられて、モチベーションが上がるかなって(笑)。
辻
女の子、いや…男の子でも結局、ママについていかれるのがパパの宿命です。
(笑)
辻
気になってたんですけど、ご主人のそのネックレスってオパールですよね?ご自分で買われたんですか?
吉継さん
あ、これは去年の誕生日に妻からもらったんです。
辻
すごくおしゃれに身につけられていますよね!ご自宅の内装もそうですけど、感性がいいんだろうなぁって。やっぱり男性で上手にジュエリーを身につけるのって、結構難しいですから。
吉継さん
妻と出会うまでは、ジュエリーは女性のものという印象があったんですが、身につけるようになって、価値観が変わりました。すれ違う人を見ては「あれは、なんの宝石?」って、妻に聞くことも増えましたし。意外と男性でも身につけている方が多いんですよね。ジュエリーが身近なものになっています。
TALK 02
宝石を“この子”と呼ぶくらい、
貴瞬でかなりの宝石オタクです。
辻
確か根本さんの実家は、宝飾店だったよね?
根本
はい。小さい頃から宝石が身近にある環境でした。仕事に憧れたのは父がきっかけです。ルーペで宝石をジッと見ている姿がカッコよかったんです。
辻
ジュエラーになるべくしてなってますね。そうだ、ご主人。実は根本さんは石のことを“この子”って呼ぶんですよ。宝石の一つひとつに、人格を感じているんです。
根本
もしかしたら、人よりも人として接しているかも知れません…。
(笑)
根本
何百年、何十万年も地中に埋まっていたところから誰かに見つけられて、人の手に渡る…。私にはそれが、人生に見えるんです。一つ一つ個性も違うし、愛着が湧いてくる。どうすれば、この子の魅力が一番届くことができるかなぁって、いつも考えてます。
吉継さん
何度か宝飾展示会へ一緒に行ったことがあるんですが、宝石の前から動かないんですよね。じーっと、見てるんです。
辻
根本さんは「FGA」という権威ある宝石の鑑別資格を持っているんです。筋金入りのジュエラーですよ。宝石を前にすると、もう仕事のスイッチが入るんでしょうね。
根本
もともとジュエリーの販売をやっていたんです。でも、鑑別の領域でもっと専門的に宝石を見たい、という気持ちが日に日に強くなって…。資格を取得して、転職活動をしていた時に「宝石博士募集!」という求人を見つけたんです。それが貴瞬でした。
吉継さん
貴瞬の入社が決まった時は、すごく興奮してたのを覚えてますね。「受かったよー!」って、大はしゃぎしてました。
根本
実は宝飾展示会でも、貴瞬のブースはよく覗いていたので知っていたんです。いつ行っても人が多くて、すごい集客力だなって思っていました。
辻
そうだったの!?知らなかった!当時は営業が買い取りから鑑別、商品開発、販売まで全部やっていたから、高い専門性を持つ根本さんが入社してくれて体制がかなり整いましたよ。
吉継さん
やっぱり鑑別ができる人って、少ないんですか?
辻
残念ながら少ないです。業界的にも古い印象があるんでしょうね。資格を取得できるスクールも年々、縮小しているんです。だから、根本さんは希少な人材なんですよ。それでいて管理職として組織をまとめてくれているので、いつも助けられています。
TALK 03
会社の成長速度が速いからこそ、
復帰した後の不安は少しある。
吉継さん
妻の活躍ぶりを聞くと嬉しい反面、心配な部分もありますね。貴瞬さんって猛スピードで成長している会社じゃないですか。だからこそ、迷惑かけるだろうなぁとか、復帰した後に家族の時間をちゃんと取れるのかなぁとか…。
辻
そうですよね…。今は仕事のことは置いておいて、ゆっくり過ごして欲しいです。まぁ、そうは言っても気になるとは思うんですが…。赤ちゃんを産むのがゴールではないですからね。
根本
ありがとうございます!
辻
貴瞬の社員は7割が女性なので、ライフステージとしても結婚、出産を控えている社員は多いんです。だから、体制はより整えていかなくちゃいけません。
吉継さん
産休育休で復帰した社員さんはどんな様子なんですか?
辻
毎月のように組織体制が変わったり、新たな部署が新設されるスピード感の中で、よくついてきてくれてます。もう少しアクセルをゆっくり踏んでもいいんじゃないかなって思うくらい、頑張ってくれてますね。
吉継さん
すごいですね…。で、できるの…(笑)?
根本
うーん…まだ産んでないからなんとも言えないけど。会社の成長スピードについていけるかは、少し不安はあるかな。
辻
そうだよね。なるべく復帰した時に不安が生まれないように、育休中でも自分の好きな時に、会社の状況がわかる環境やコミュニケーションは構築していきたいなと思ってます。
根本
ありがとうございます。貴瞬で理想の仕事ができているので、仕事は生涯続けていきたいんです。私の価値観としても、子育てだけが女性の生き方ではないと思っているので。
辻
働くママとして活躍している先輩社員も多いですし、何かあれば相談は乗りやすい環境かなと思いますね。そうやってみんなで乗り越えてきた実績があります。
吉継さん
僕は奥さんが幸せそうにしている家族がいい家族だと思っているので、そこを目指していきたいですね。ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、よろしくお願いします!
TALK 04
誰かを想う強さと時間。
本当の価値は、そこにある。
根本
父は仕事一筋の人だったので、ほとんど家にいた記憶がないんです。尊敬はしているんですが、子供が生まれたら家族との思い出はしっかり作ってあげたいなと思っています。
辻
思い出の強さって、お金と比例しないと思っているんです。テーマパークに行ったり豪華な食事をしたことよりも、近所の公園でキャッチボールをしたり、川へ遊びに行ったりした日常の出来事のほうが、意外と記憶に残っていたりしませんか?
吉継さん
確かにそうですね。僕も家族とはそういった思い出を積み重ねていきたいなと思います。
根本
それでいうと、主人が婚約指輪をサプライズで用意してくれたのをすごく覚えてます。
辻
おお、それはすごい!ジュエラーの奥さんにサプライズで指輪のプレゼントは、ハードルが高くてなかなかできないですよ。
吉継さん
喜んでもらいたくて必死だったんですよね。妻がプロだとか一切、考えていませんでした。結局、こだわりのデザインがあったみたいで、アニバーサリーリングを別で作ったんですけどね(笑)。
(笑)
根本
でも、すごく嬉しかったですよ。ジュエラーの友達からはすごくうらやましがられました。
辻
その人のためにかけた時間とか想いがプレゼントですから。一人でドキドキしながらジュエリーショップに入って、冷や汗をかきながら買う。だから、宝石に想いが乗るんです。
吉継さん
そう考えると、宝石を扱う仕事って素敵ですよね。
辻
貴瞬にとって宝石はあくまで手段なんです。誰かへの想いをカタチにする技術や考え方を、僕たちは売っていると思っています。
吉継さん
妻も辻社長のそういった姿勢に共感しているからこそ、仕事に夢中になれるんだろうなと、改めて感じました。
辻
根本さんは宝石に対してまっすぐな女性ですからね。その想いが仕事の姿勢にすごく溢れています。戻ってくる日を心待ちにしてますよ。赤ちゃんが生まれたら、ぜひ連れてきてね!
根本
もちろんです!ありがとうございます!
復帰する頃には、貴瞬はもっと成長をしている。
それは嬉しいことでもあるが、産休育休で現場を離れる女性にとって“怖さ”でもある。
「女性が安心して活躍できる職場にすること。売上だけじゃなくて、そういう意味でも大きく成長していかなくちゃね。」これから生まれてくる新しい命に思いを馳せながら、辻は次なる会社のステージに目を向けていました。
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